無を描く

NHKの番組の「美の壺」という番組をよく見る
いつだったか見た水墨画の世界を今日 アーカイブで
もう一度見た
 まず 墨作り
450年以上も続く墨
菜種油を燃やして煤(すす)を作るそれを膠(にかわ)で練る
もう一つ赤松を燃やして作る方法
どちらも手間のかかる作業に頭が下がる
墨に五彩ありと言われるそう
水の量に寄って青色が生まれる
 長谷川等伯の描く松林そこに描かれている「余白」と「無」
見る人によって様々なのだろうけど素晴らしい表現に圧倒された
国立博物館に行って拝見したくなった

 父は仏画師だったが山水画も描いていたので水墨画に惹かれてしまう
私はずっと油絵だったがいつか水墨画を描きたいと思っている
 最近実家の兄(一番上の)が墨でお地蔵さんを描き始めた
兄は実際父が描いている姿を見て育った
しかし描く時間はなく八十を過ぎてやっと筆を持っている
中々良い絵を描いている
 
「美の壺」のタイトル字を描いていらっしゃる「紫舟」さんの書が好きだ
まさに絵の様な書なのだ

 奥深い墨絵の世界に魅せられた

今年の私の歌のイベントを終えホッとしたせいだろう
テレビから墨の香りまで届いて来た

 無性に描きたくなった
今年北海道で出会った青池を・・・