生家が生まれ変わった!

むかしむかし山深い片品に三人の男の子を持つ夫婦がおって
四人目がお腹に授かり喜んだそう
ところが母親は又男の子?と
不安になったそう
しかしお腹の中の子は健やかに健やかに育っていったと
兄たちは可愛い女の子が生まれます様に・・・
そう祈っていたそう
 桜が咲く四月
産声を上げたその子は女の子
「おくんでい」という部屋で生まれたそう
ところがところが熊の様な毛深い女の子だったそう
父も母も複雑な嬉しさっだったという
 その子が生まれた家がこの度甥が古民家のお宿「おけら」として生まれ変わったのだ
やはりそこで生まれた96歳の叔母と兄たちと訪れ縁側に並び写真を撮った
目の前に昔から見慣れていた山々が微笑む様に迎えてくれている
 叔母と一緒に部屋のあちこちを見て周りここは馬屋 ここは土間だった・・・
古さを大切に残し生まれ変わった古民家
 叔母の想いは私とは全く違って嫁ぐまでそこで育ったのだから感慨深かったのだろう!
何度も何度も甥にお礼を言っていた
 夜その叔母を交え宴会になった
歌って踊って大盛り上がり‼︎
高等小学校までずっと優秀な成績だった叔母
未だ教育勅語を誦じ頭もからだも矍鑠(かくしゃく)としている
 昔話をたくさん聞き良い時間が流れた
何故か涙が溢れて来た
叔母が早起きして作ってくれた大好きな小麦粉の柏餅をお土産にいっぱい作ってくれた
 冷たい雨が降る今日その柏餅を噛み締めながら頂いた