小さなお城

「冬はつとめて。雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、
霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、
火など急ぎおこして、炭もて渡るも、いとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。」

大好きな 古典 枕草子だ
春はあけぼのに始まり 夏 秋 冬へとそれぞれの季節の移ろいを
美しさを清少納言の視点で表現している
その様が好きで私も彼女の視点で季節を楽しんでいる
 お店では息子が作った囲炉裏を囲んでお食事をして頂いている
息子が初期に作った囲炉裏が2階で何も活躍せずいたのでそれを利用しようとキッチンを少し広げようとリノベーションを試みた
柱を一本取って頂いたら(大工さんの腕の凄さでとっても頑丈に!)広くなり囲炉裏を下ろすことにした
息子や孫が力を貸してくれた
お陰で広くなった空間にピッタリ囲炉裏が鎮座したのだ
 思い通りいい場になった
工事でここ2週間雑然としていたがやっと終わり 今日はお休みなので
朝から炭を熾しまさに枕草子の冬の世界へ・・・
 温かい!優しい温かさが部屋いっぱいに!エアコンもガスストーブも要らずに一日中過ごした
小さなダイニングキッチン 囲炉裏がささやかな贅沢を運んで来てくれた
一日で一番長く過ごす場所が居心地良いお城になった
囲炉裏を生業にした息子に感謝しなければ・・・