中日新聞のコラムを読んで・・・

現代を代表するピアニスト、マルタ・アルゲリッチさんは、巨匠ミケランジェリ氏に一年半ほど師事した。だが、その間にレッスンを受けたのは、たったの四回。巨匠は後に語ったという。彼女に教えたかったのは「静寂の音楽」なのだと。
 音楽の極意とは、美しい静寂を生み出すこと―だとすれば、文学の極意は、深みをたたえた余白を生み出すことなのだろうか。今週末から名古屋で上映が始まる映画『ドストエフスキーと愛に生きる』は、静寂と余白の美しさが胸に染みるドキュメンタリーだ。
 翻訳家のスヴェトラーナ・ガイヤーさんは八十四歳になっても「休めるほど先は長くない」とドストエフスキーと向き合う。ロシア語からドイツ語へ。レースの編み物を解きほぐし再び編み上げるように、余白を大切にしながら丁寧に丁寧に言葉を紡ぐ。
 彼女はスターリン専制下のウクライナで育ち、父を粛清で奪われた。侵略してきたナチス・ドイツも虐殺を重ねる。彼女は生き延びるため語学力を生かしナチスに協力し、結局はドイツに移り住むことになる。一つの全体主義から、もう一つの全体主義へ。ウクライナの悲劇が、そこにある。
 「精神的な体験は殺し合いを止め、いたわりを育む。言葉というものがおそらく最も効果的な手段」だとガイヤーさんは言う。

         私はただなるほどと思うだけ・・・
今日、茶蔵は大忙し由佳ちゃん、二人の子供(侘助はインフルエンザで学級閉鎖、琴は?)を連れて・・・
大奮闘!此処ぞとばかりチビ達ゲーム三昧!